みなさんは「カヌレ」というお菓子を知っていますか。
何年か前にこの質問をすると何それ?ってなることは間違いないと思いますが、最近では専門店が出るほどに人気のお菓子となりました。
見た目はシンプルだけどなんとも可愛らしいフォルムをした焼き菓子。
外はカリッと中はモチッとした食感に味はプリンのような優しくも香ばしい味。
さあ、今では日本でもブームになっているカヌレどのようにしてできたのでしょうか?
今回はカヌレについて調べてみました。
どんなお菓子?
カヌレの材料はシンプルで牛乳、薄力粉、卵、砂糖、バター、ラム酒、ヴァニラといった構成になっております。
高温長時間焼成することによって、外を叩けばコツコツと音が鳴るほどに固くカリッとした食感があります。側面がカリッと焼き上がったことにより中はもちっとした優しい食感に仕上がりに!!
食べれば楽しい食感と共に外の香ばしい生地にヴァニラとラム酒の香りがあるプリンのような味わいが広がります。
カヌレの起源はワインから!?
カヌレの始まりは16〜19世紀フランスのボルドーから始まります。ボルドーといえば世界的にワインの産地として有名です。ボルドーのワインは2000年前から作られていて、ワインを作る工程の際に濁りなどの不純物を除去するために工程の中で卵白を使って不純物を濾過していました。
さてこの工程で卵白を使用していると卵黄がどうしても余ってしまう・・・
そんな余った卵黄をワイン作りの職人たちは修道院の方やパティシエの方に分けていたそうです。そこからカヌレは誕生しました。
しかし時代は16世紀〜19世紀の昔の話。今のカヌレとは随分違っていたようで、当時は砂糖が高価なものだったのでドライフルーツなどの甘味を使って作っていました。
カヌレの形も今とは違います。今のようなカヌレの型はなかったので「フルート」の形状を意識して棒状に仕上げています。「カヌレ」とは「フルート」という意味を持っていたとかなんとか・・・
カヌレは進化を続けます。ボルドーはガロンヌ川に面した南町にあり、三日月のような形に形成された「月の港」と呼ばれる場所では交易が盛んに行われていました。そこではラムやヴァニラなども入ってくるようになり、私たちの知るカヌレのレシピに近づきました。しかし、フランス革命によって聖職者たちは迫害受けカヌレのレシピは世界から消えましたが、19〜20世紀にはパティシエによって復活を果たします。そこからボルドーではカヌレのレシピが大切に受け継がれ今ではボルドーの伝統菓子になりボルドーのカフェではコーヒーと一緒に小さなカヌレがついてくるようですよ!!
カヌレの名前の由来
カヌレとは、フランス語で「溝のついた」という名前のお菓子です。
確かに形を見てみると上と側面に溝がたくさんありますね。
また歴史にも出てきた「フルート」という意味もあるようです。
正式名称は発祥地からとって「カヌレ・ド・ボルドー」と呼ばれております。
まとめ
カヌレの始まりがワインの工程で余っていた卵黄から作られていたなんて驚きじゃなかったですか?
一度は消えかけたカヌレのレシピは今でも受け継がれボルドーの伝統菓子にまで上り詰め今では海を渡って私たちのいる日本にまで人気を持つほどになりました。
ぜひ食べたことがない人は一度手に取ってみてはいかがでしょうか?